ネパールは中国のチベット自治区とインドに挟まれた細長い国で、首都はヒマラヤの山々に囲まれた標高1,400mのカトマンズです
2015年にカトマンズ近郊を震源地とするMw8前後の大地震が起き、バックパッカーの聖地タメル地区などの観光地や世界遺産の寺院が大きな被害を受け8,500人近い人が亡くなりました
私たちは、その時ボランティアで数軒の家屋の修復をしました
(その時の仲間が後に私達のドッグシェルター建設の監督をします)
面積は1,470,000㎢でその8割が山や丘です(日本の0.4倍)
世界に14しかない8,000m級の山のうちエベレストなど8つがネパールにあります
気候は穏やかですが、5~9月は雨季になります
人口は約2,900万人(日本の0.2倍、東京の約2倍)ですが、カトマンズ盆地に住む200万弱の人々以外は殆ど山岳地に住んでいます
1人あたりのGDPは1,191(2021)ドルの後発開発途上国(LDC)で、
世界の最貧国の一つであり、世界中に出稼ぎのネパール人が沢山います。2019年のネパールの全世帯の半数が、家族の中で少なくとも1人が出稼ぎ労働者として働いています
。
日本ではネパールからの出稼ぎ労働者が、2000年の3,649人に対し2021年末の97,109人と1年でなんと!27倍近くに激増しています
東京だけでネパール料理の店が約400軒あります
元々ネパールの隣のインドに出稼ぎに行く人が多いので、日本のインド料理店もネパール人が沢山働いています
日本に来ることが出来るネパール人は裕福な家庭の人が多く、犯罪率が低く穏やかな国民性です
識字率は65.9%で(2011)、公用語はネパール語です
少し訛りがキツイですが英語を話せる人も多いです
英語で授業をする私立学校も多いそうです
そして「鉄の門」と呼ばれる全土で一斉に行われる中学卒業認定試験のようなものがあり、規定の点数が取れないと留年したり希望進路を選べない厳しい試験です
また、政府は2年以内に国民全てが読み書き出来るようにしたいそうですが
しかし、家の手伝いで学校に行けない子達も沢山います
国民の8割がヒンドゥー教で他に仏教徒やイスラム教徒がいます
土地が物凄く高く、殆どの人が土地を借りていますが、レンガやブロックで家を建てる人達も少なくないです
通貨はネパールルピーです
国旗は世界で唯一長方形ではなく、縦に三角形2つを並べた珍しい形です
三角形がヒマラヤ山脈を、月と太陽の印はヒンドゥー教のシンボルで、同時に月は王家、太陽は宰相を表しているそうです
ネパールは2008年に王政を廃止しました
食べ物は豆を中心とした定食ダルバート(ダルが豆でバートが米)やgyozaのようなMomoや水牛の料理(ヒンドゥー教で牛は聖なるものだが水牛は食べる)が有名で、紅茶やチャイもおいしいです
ネパール人は人懐っこくて、よくチャイを振る舞ってくれます
家まで行くとカジャと呼ばれる軽食を勧められます
一般的にネパール人は朝は紅茶を飲み、10時頃に朝食を食べ、15時頃にカジャを食べ21時頃に夕食(ほぼダルバート)を食べます
玉子は特別なおもてなしの意味がありますが、貧しい家にとっては高価なのでパパがネパール人宅にお呼ばれして玉子を1個出された時も、その家族は8人でもう1つの玉子を分け合っていたそうです
お肉は水牛、鶏肉、ヤギ肉を食べますが、一般家庭には滅多に冷蔵庫はありません
内陸なので川魚を食べ、海の魚は冷凍か干物しかありません
お米は粘り気がなく細長いです
ネパールではバイクで移動する人が多く、郊外では信号も車線も歩道も舗装もない道を車やバイクが縦横無尽に走っているので犬が怪我することもよくあります
慣れない観光客は通りを横断することさえできないでしょう
因みに、車の購入には200%の関税がかかります
同様に、ネパールに荷物を送っても、50%の関税を払って空港まで受け取りに行かねばなりませんが、紛失の危険もあります
世界大手のネット通販もありません
またネパール人の何倍かの外国人用の料金設定も多いです
郊外の家の水道は、井戸水を一旦高い場所のタンクに入れて、水圧で蛇口から出てきます。飲み水は20Lのボトルを購入します
お湯は瞬間湯沸かし器を付けなければならないので、水しかない家も多いです
毎日お風呂に入る私達とは異なり、ネパール人は滅多に体を洗いませんし洗濯もあまりしませんが、こんな水の事情では仕方がないのかもしれません
とは言え、他国に行ってもその習慣が抜けず、職場などで匂いや清潔感に関して苦情が出ることも多いようです
国営バスは15円ほどですが、遠方へはボロボロのバスにすし詰めで、悪路を猛スピードで走り、爆音で音楽が流れて悪臭と熱気と酷い揺れが襲ってきます
そして崖から落ちることもよくあります
ママはカーブでハンドルがすっぽ抜けた場面を目撃しましたが、運転手は何事もなかったかのように元に戻して運転を続けたとか…
こんな風にひと昔前の暮らしに見えるネパールですが、
- 小さい子に民族舞踊を教える女の子、
- 原っぱでビー玉遊びをする男の子達、
- 自由に外を歩く牛やヤギや鶏やカモ達、
- そこら中で生まれる野良犬の子犬達
- 何の警戒心もなく野良犬を可愛がる子供達
- 色んなお祭りや祝い事
などなど、一度失えば二度と戻せない風景です
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